何故、相撲で塩をまくの?
今回は、相撲で使われている塩についてのまめ知識です。 スポーツで食べ物を扱うものなんて、古今東西探しても相撲くらいしか見当たりません、何故、相撲は塩をまくのでしょうか?
相撲の塩まきのはじまり
相撲の歴史は、紀元前までさかのぼるそうです。 日本書紀や古事記にもその名前が出てくるのですが、その頃の相撲は柔術の起源ともいわれ、足技があったり現在のものとは大きく異なっていた様です。大和、奈良、平安の時代になると神社のお祭りの中で相撲がはじまります。この相撲は、どちらの力士が勝つかによって、豊穣や豊漁を占う神事としての相撲でした。 この占いとしての側面から、取組みの前に「占いの場=神聖な場所」を浄める「清めの塩」として、土俵に塩をまく風習が生まれたと言われています。また、力士が転んだり怪我をした際の傷の殺菌効果もかねて…という説もありますが、これは後づけな理由だと思われます
現在の大相撲でも、力士が大きな手で塩を思いっきり投げていますが、実は三段目以下の力士は、「塩をまく事ができない」そうです。 幕下になってようやく、しかも、時間に余裕がある時だけまく事ができるのだそう。プロの力士達にとって、「塩をまく」ということはある種の目標でありステータスでもあるんですね。
どれだけのお塩が使われるの?
日本相撲協会の公式サイト(goo大相撲)によると、1日45kg、一場所(15日間)で約650kg以上用意されるとの事。 伯方の塩さんの地元で行われた「伊予大島場所」では、伯方の塩を1kg袋で60袋、60kgも用意されたようです(参考URL)。 ちなみに2005年九月場所番付を元に、1力士あたりの1回の塩の平均使用量を計算すると・・・
45kg ÷(幕内力士(42人) +十両力士(28人))= 640g(0.64kg)
幕内の分は入れていないのと、全部きっちり使うわけでもないので正確ではないですが、半分の300g位は使ってるのではないかと推測できます。これくらいならきっとお相撲さんの大きな手なら、さらっと掴めるに違いありません。