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An image 塩コラム An image 「塩味」岡田 正紀

「塩の雑学コラム・塩(緑)は、異なもの味な物もの」

文化を担う「塩水選」

6月のコラムは『文化を担う「塩水選」』です。

4カルチュア(culture)には、耕すという意味があります。

耕し、種をまき、花を咲かせて、稔らせ、収穫祭で感謝し、よい種を残し、それをくりかえし根付かせて“文化”になると語られています。農作物をよく稔らせようとするためには、いい種を選び残して使うことが大切になります。

この種の良しあしを見分けるために明治15年、横井時敬農業博士が「塩水選」を考案したと言われています。種を塩水の中に入れ、下へ沈む種だけをとりわけて取り出して使うのです。よく稔ったいい種は重いから沈むという、いわば比重を応用して種を選ぶ方法だったのです。

昔から塩釜神社では塩が神事に使われたように、塩水選が農事の塩として使われ“文化”の要として祭式、祭儀に欠かせない役割を担っていたのです。ここにも塩が文化の礎となったことがうかがえますね。